~毎月1回お届けする、相続に関するエッセイ風コラム~

 

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【2019年10月】
紀州のドンファン相続問題のその後
昨年の今頃は大阪や神戸などの関西も台風騒ぎで大変でしたが、今年はそれほどの大きな被害はなさそうな気配です。油断は禁物とはいえ、このまま静かな秋を迎えたいものです。
さて昨年の9月に取り上げた「紀州のドンファンと遺留分」の話が、最近また少し動き出したようなのでその後の展開を追ってみたいと思います。
昨年5月に和歌山県田辺市で紀州のドンファンと呼ばれた野崎さんが自宅で急死し、その遺産は不動産や金融資産などを含めて50億円近いとも言われました。野崎さんには子供がおらず、結婚したばかりの若い妻がいます。体内から覚せい剤反応が出たというその死因を巡る疑惑もさることながら、5年ほど前に〈いごん〉と書かれた自筆証書遺言が見つかり、そこには〈全財産を田辺市にキフする〉との文言があったのです。

その後のいろいろな調べで、主な財産は土地、預貯金、有価証券、投資信託など合わせて26億円余りであることが判明。そこから未返済の貸付金などを差し引くと、約13億円が相続財産として残りました。それにしても大きな金額であることは間違いなく、ここから妻と地元田辺市、さらに野崎さんの兄弟姉妹を巻き込んだ相続騒ぎが始まったのです。
まず問題となるのは遺言書の存在です。それが有効かどうかによって、遺産の配分はまったく変わってきます。ですからそれぞれの事情により、遺言書への立場は大きく異なります。寄付される田辺市には遺言書を拒む理由はなく、また妻には何も書かれていなくとも遺留分を受け取る権利があります。この二者が遺言書を認める立場なのに対し、兄弟姉妹は遺留分の規定がないためそれを認めると何も受け取ることができません。

 

そこで兄が代表して、この8月に遺言書は無効であるとの申立書を提出して訴訟を起こしました。もし遺言書が無効だとすれば、遺産の相続は妻が3/4、兄弟姉妹が1/4となり、兄弟姉妹も一定額を受取ることができます。逆に有効だとすれば、妻は遺留分を主張すれば田辺市と1/2ずつ分け合うことになります。それなら妻は無効の方が取り分が多いのだから、兄弟姉妹と同じ立場で訴訟に参加すれば良いのではと思われがちです。
しかしそこがこの相続問題の難しいところで、実は妻と野崎さんの兄弟姉妹との関係はきわめて険悪で仲が悪いらしいのです。妻にしてみれば兄弟姉妹との遺産分割協議を行うことは何としても避けたく、たとえ取り分が少し減るとしても田辺市と1/2ずつ分け合う方がスムーズに早く受取れると考えているようです。

ことの真偽は定かではありませんが、野崎さんの兄は「弟は大の役人嫌いだったので田辺市に寄付するなど考えられない。また生前に遺産は愛犬のイブに渡したいと言っていたのに、遺言書で一言も触れていないのはおかしい」などと話しているようです。
このようにいろいろと複雑な人間模様が絡んでくると、いったい何が真実かわからなくなってきます。野崎さんの死因を巡る疑惑に加え、遺言書が有効か無効かの問題、そして地元自治体への全額寄付という異例の遺言内容、そこへさらに愛犬までが登場してくるとなると、これはもうまさに事実は小説よりも奇なりと言うしかないのでしょうか。いずれにしてもまだ当分は騒動が続きそうです。

 

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【2019年9月】
「姻族」は、相続人になれません
私たちはふだん何気なく「親族」という言葉を使っています。似たような言葉として親類、親戚、縁戚などもあります。これらは意味としてはあまり差はありませんが、解釈が人によって異ならないように、民法で意味をはっきり規定しているのは「親族」だけです。
それによれば「親族」とは、①「配偶者」 ②六親等以内の「血族」 ③三親等以内の「姻族」、の三つから成ります。

①の「配偶者」は言うまでもなく婚姻関係(入籍)により生ずるもので、そこから親子や兄弟姉妹などのさまざまな関係が発生します。
②の「血族」とはこうした親子や兄弟姉妹などから発生する自分と血縁関係にある人たちのことです。
③の「姻族」は婚姻により生まれた「配偶者」の方の血縁関係で、いわゆる義理の関係です。なお自分の「血族」の「配偶者」も「姻族」となります。
親等はその関係が近いか遠いかを数字であらわしたもので、父母や子は一親等、兄弟姉妹は間に親が入るので二親等、祖父母や孫も間に父母や子が入るので二親等、曽祖父母や曾孫、甥や姪などは三親等になります。
「姻族」も数え方は「血族」と同じで、三親等以内とは「配偶者」の父母、祖父母、曽祖父母、甥や姪などが該当します。「姻族」では範囲は狭いですが、「血族」の六親等以内はさらに範囲が広くなります。
このように「配偶者」及び「血族」と「姻族」の区分を把握し、親等の数え方を覚えることが民法の「親族」の意味を理解する上で大切と言えます。

相続においては、(法定)相続人になれるのは「配偶者」や「血族」だけです。相続順位も決められていますが、「配偶者」はそれとは無関係に常に相続人となり、第一順位が「血族」の子供です。「姻族」つまり義理の関係の人は、相続人にはなれないのです。
「配偶者」については入籍が条件となるため、婚姻(入籍)していない内縁関係や、未婚状態の人は「配偶者」とはなりません。ただし内縁関係や未婚の状態でも、生まれた子供は母子の場合はそのままで、父子の場合は父の認知により実子として「血族」になりますから、相続人になれます。認知されなければ父の相続人にはなれません。
また養子縁組をしている場合は、実の親子と同じように一親等の「血族」(法定)となります。ただし「配偶者」が再婚で連れ子がいる場合、その子は一親等の「親族」ですが「血族」ではなく「姻族」となります。したがって「配偶者」は相続人となりますが、連れ子は相続人にはなれません。
近年は、離婚や未婚の母といったケースが増えています。相続人になれると思っていても、「配偶者」や「血族」という条件に合っていなければ相続人になれません。こうしたことが“争族”の原因にもなります。
このような揉め事を避ける意味でも、被相続人は遺産を誰にどう相続させるか生前にきちんと遺言で明示しておきたいものです。勝手に相続人を指定することはできませんが、「姻族」や第三者に対して「○○に△△の財産を遺贈する」という遺言による贈与はできますので、それを活用すれば良いと思われます。

 

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【2019年8月】
祭祀やお墓に関するお話
お盆の季節である8月となりました。以前はお盆が来ると一年の半分が過ぎたような感じでしたが、今年は5月に13連休の大型GWがあったため、休暇のヤマ場が年2つになりました。ですから一年が3区分されてしまい、お盆が過ぎて8月が終わると残り4ヶ月となり、急に一年が短くなったような気がしそうです。
それはともかくとして、お盆と言えば祖先の供養やお墓参りということで、今回はそれらに関連した話をしてみたいと思います。

お墓を建てるには一般的に墓地代、墓石代、永代供養料など、それなりの費用がかかります。また仏壇などを作るにもお金が要ります。こうした祭祀に関わるものは、相続に際しては相続財産に含まれないことになっています。
民法では亡くなった人(被相続人)の財産は原則として相続人が受け継ぐと定めていますが、民法897条(祭祀に関する権利の承継)においては系譜(家系図など)や祭具(仏壇、神棚など)、墳墓(墓地や墓石など)は相続財産としておらず、「慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する」としています。この規定の考え方はわが国の「家」制度が関係しており、基本的には「家」の跡を継ぐ者が承継するということです。
ですから祭祀に関するものは相続財産ではなく、ちょっと特殊な遺産扱いということになります。この「家」の跡を継ぐ者は一昔前は長男と決まっていたのですが、現在ではかなりあいまいになっているため、場合によっては夫婦や親子、あるいは兄弟姉妹であらためて話し合いをする必要があるでしょう。

こうした「家」制度の問題と関連して、近年は“死後離婚”という言葉を目にした方も多いと思います。これは法律上の用語ではなく、マスメディアが作った造語と言われます。そもそも配偶者が死亡すると婚姻関係は終了するため、死後に離婚することはできませんし、ありえない話です。この言葉の意味するところは、多くは妻側が夫の死後にその姻族(婚姻によって生じた親族)と縁を切るために「姻族関係終了届」を提出することを指しています。
その理由としては義父母とは同居したくないとかその介護をするのはイヤといったことの他に、夫や義父母と同じお墓に入りたくないというのもあります。姻族関係を終了させたとしても、遺族年金の受給資格などはそのままですし、相続財産を引き継ぐこともできますので、こういうふうに割り切って関係を断つ妻も少なからずおられるようです。そこに至るまでにはいろんな事情があったと思われますが、どこか切ない気分にさせられます。
いずれにしても急速な核家族化と高齢化の進展によって、わが国の「家」制度や家族のあり方が大きく変化しているのは間違いありません。お盆はご先祖の供養やお墓参りをするため親族が集まるせっかくの機会ですから、こうしたいろいろな問題をお互いに忌憚なく話し合ってみるのも有意義なことかもしれません。

 

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【2019年7月】
都市部での農地活用と相続について
相続の対象になる不動産として、土地があります。土地には宅地や田、畑、山林、原野など種類を示す地目があり、田や畑は一般的に農地と呼ばれます。土地を所有していると固定資産税などがかかりますが、その税率は土地の持つ収益率によって決まるとされます。農地は宅地に比べ収益率が低いので税率も低く、宅地課税よりは農地課税の方がずいぶん安くなります。
わが国の農業は高齢化と後継者不足という大きな問題に直面していますが、農地は食糧生産だけでなく自然環境や景観の維持、さらには防災面などでもきわめて重要です。このように農地は特別な役割を持つものであるため、農地法という法律により勝手に宅地にしたり、逆に宅地を農地にしたりはできないことになっています。また他人に勝手に譲渡することもできず、所有権を移転する場合は農業委員会や知事などの許可を得ることが必要です。(ただし相続で農地を引き継ぐ場合は農業委員会への届け出は必要ですが許可は必要なく、名義の変更だけで済みます)
このように大きな役割を持つ農地ですが、特に都市部においてはその重要性により1990年に生産緑地法が改正(1992年開始)されています。そして農業を続けたい農家に対しては、それが市街化区域に存在していても生産緑地に指定することで農地課税のまま30年間維持できることになっています。さらに終身営農を条件として、相続税の納税が猶予される優遇措置もとられています。農地を相続しても農業を続ける限り相続税は支払わなくてもよいのです。これらの措置により、都市部の農家の多くが生産緑地の指定を受けています。

 

この生産緑地法が2022年に期限を迎えます。そのため市街化区域の農地の多くが一斉に宅地化されるのではないか、とのいわゆる2022年問題が以前から言われていました。それを防ぐため国は2017年に生産緑地法を改正し、「特定生産緑地制度」を設けて税の優遇措置を10年間延期しました。10年後に再指定すればさらに10年延期が可能です。農業を続ける限りは相続税の納税も猶予されます。対象面積が500平方㍍以上だったものを300平方㍍以上にし、より多くの農家が指定を受けられるようになっています。
それに加え2018年に都市農地貸借法を成立させ、自分で営農するだけでなく他の農家や農業事業者に貸し付けることも可能にしました。それだけでなく土地利用の緩和措置がとられ、農地に産直品の販売店を作ることや農家レストランといった農業に関連する飲食施設の建設も認められています。このようにして農地の多様な利用を図り、間接的に農業の振興を図るのが狙いです。
30年前に生産緑地の指定を受けている都市部の農地面積は約1万500ヘクタールで、東京ドームに換算すると2244個分と言われます。これだけの面積のうちいったいどれだけ宅地に転用されるのか心配でしたが、こうしたさまざまな措置のおかげで宅地に転用される農地は思ったよりも少ないと予想されています。
人口減少により空き家が増加している現在、特に都市部においては宅地をこれ以上増やすよりも景観や自然環境の維持に役立つ農地を増やす方が大切と考えられます。農家の高齢化や後継者不足といった問題はあるものの、このように税制や相続面などで優遇されている都市部の農地をできるだけ確保し、日本の農業を守り育てて行くことが望まれます。

 

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【2019年6月】
親から子や孫へ資産を移動する
言うまでもなく、今の日本は高齢化と少子化が大きな社会問題となっています。このままの状態が続けば高齢者の医療費や介護費などの社会保障費がますます膨らみ、それを支える若い世代の負担がさらに増大するのは間違いありません。しかしその若者たちが経済的な理由などから結婚しにくいのでは、少子化に歯止めをかけるのも難しいのが原状です。
そもそも親の世代は、高度成長とバブルの時代に企業の終身雇用や正社員制度によって守られそれなりの貯蓄ができました。それに対し子供の世代は、バブル後の就職氷河期の時代に非正規労働者として働き、貯蓄なども少なく奨学金の返済に苦しむ人さえいます。ここには、まさに想像以上に大きな世代間の富の格差が存在しています。
これでは若い世代が結婚して子供を育てるのもなかなか難しいと言わざるをえません。仮に結婚できたとしても、新しい生活にふさわしい住まいを確保したり、共働きのために子供を保育所に預けたり、さらには妊娠するために不妊治療を受けたりした場合には多大な経済的負担が必要となります。
この問題を少しでも解消するためには、現在きわめてアンバランスな状態となっている世代間の富の格差をできるだけ減らすことが求められます。そのためには親の世代から子や孫の世代に資産を移動することですが、相続が発生してから資産を移動してもそれではあまり役に立ちません。現在のような高齢化社会では、長生きして亡くなる頃には子供もすでに子育てを終えて高齢者の仲間入りをしているからです。ですから生前の早い段階から、相続対策として子供や孫へ資産を移動させておくことが大切です。

今年から相続法が改正されていくつかの新しい制度がスタートしていますが、こうした子や孫への資産移動に関しては以前から税制面でもそれを促進するための措置がとられています。一般的なものとしては、生前贈与に対しては年間110万円までは非課税です。一度に高額を手渡すのではなく、毎年少しずつ分けて贈与していくと非課税で相続財産を減らすことができます。
しかし少子化に歯止めをかけるためには、やはり目的のはっきりした結婚や子育て資金への優遇措置が有効でしょう。そのために設けられているのが、20~50歳の子供や孫に一回のみですが「結婚・子育て資金」として1000万円まで(結婚については300万円まで)非課税で贈与できる制度です。これは今年4月以降は所得1000万円以下に限定されましたが、2021年3月末まで2年間有効です。
結婚に関しては、婚礼費用はもちろん新居やその引っ越し費用なども対象となります。また子育てに関しては、妊娠や出産、不妊治療、子の医療費や育児費用などが対象です。ただしこの制度を利用するには金融機関にそのための資金口座を開設し、そこに一括贈与の資金を預け入れ、金融機関を通じて非課税申告書を提出することが必要です。
あと一つが、30歳未満の子や孫に「教育資金」として1500万円まで非課税で贈与できる制度です。こちらも所得1000万円以下に限定され、2021年3月末まで2年間有効で、金融機関に資金口座を開設して行います。学校などの教育機関に支払う入学金や授業料などが主な対象となります。
これらの相続対策としても有効な制度をうまく活用して、親から子や孫の世代に有意義に資産を移動させ少子化に少しでも歯止めをかけて行きたいものです。

 

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【2019年5月】
樹木希林さんに学ぶ相続対策
「令和」の時代に入りましたが、今月は平成の時代を生き抜いてその最後に亡くなられた芸能人から相続対策を学んでみたいと思います。普通の人に比べ相続額はやや大きいのですが、共通点は多いので参考になるはずです。
昨年9月に享年75歳でこの世を去った女優の樹木希林さんは、その半年ほど前にがんで余命宣告を受け、亡くなるまでの間に自身で葬儀や遺産相続の準備を済ませたそうです。
彼女は若い頃から芸能人には珍しく物を持たない生活にこだわり質素な暮しをしていましたが、不動産を購入することにはきわめて熱心で、亡くなる前には戸建て5軒、マンション3軒の計8軒、総額約10億円の不動産を所有していました。そして芸能人の知り合いなどにも、不動産を所有し賃貸物件として経営することを勧めていたそうです。芸能人はサラリーマンなどと違って老後の安定した生活保証がないため、家賃収入を年金代わりにするという考えがあったようです。
それに加え、不動産は例えば賃貸アパートなどを経営していると、貸付事業用宅地として200平米までは土地評価額が50%減額されます。ですから仮に5千万円の土地なら2千5百万円となって節税できますし、また賃貸契約はそのまま相続人が引き継ぐことができるなどのメリットもあります。

そんな彼女が亡くなり遺産相続をするにあたり、夫のロック歌手内田裕也さんには一軒の不動産も相続させませんでした。これには二つほど理由があり、一つはこの一次相続で配偶者に多額の不動産を相続させると1億6千万円の配偶者控除が適用できるため相続税は軽減されるが、その後に配偶者が亡くなった時の二次相続において子供たちに大きな負担がかかってくることです。特に高齢化が進む今日では、この二次相続まで含めて相続対策を考えておくことは大切でしょう。現実にも今年3月に内田裕也さんが亡くなっていますので、それを見越しての賢明な方法であったと言えます。
あと一つは、夫には名義変更や換金手続きなどが必要だったりする不動産ではなく、比較的自由に使える預貯金を遺すことで、生前に十分生活を楽しんでほしいとの配慮があったということです。きっと内田裕也さんも亡くなるまでの期間、その恩恵に大いに預かったのではないかと推測されます。
ちなみに樹木希林さんの相続人としては、夫の内田さんの他は娘の也哉子さんと婿養子の木本雅弘さん、孫の伽羅さんで、不動産関係は大部分がこの3人で相続したようです。娘に婿養子をもらうというのも、その意図は詳しくはわかりませんがあるいは相続問題を意識してのことなのかもしれませんね。
ともあれ樹木さんは生前にさまざまなことを考えて遺言をきちんとしたため、約10億円の不動産をはじめとする高額の遺産を相続人同士の間で何のトラブルもなく円満にすっきり相続させたのですから、その考え方や方法について私たちが学ぶべき点は多々あるように思います。葬儀も遺言にしたがって東京港区の光林寺で行われ、吉永小百合さん、宮沢りえさんら千五百人が参列して樹木さんとの別れを惜しんだとのことです。
どうぞ皆様も樹木希林さんの相続対策をご参考になさってください。

 

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【2019年4月】
みなし相続財産としての生命保険

新元号が「令和」に決まり、気分一新の4月となりました。今月は生命保険についての話です。
生命保険と言えばミステリーなどでよく保険金目当ての殺人事件に利用されますが、相続においては生命保険はみなし相続財産として位置付けられます。
それは生命保険というものがあらかじめ被相続人の固定した財産として存在するのではなく、当人が亡くなって初めて保険金として受取人(相続人)に支払われるためそう呼ばれています。
生命保険はもともと相互扶助を目的に、家計の担い手が亡くなった時に残された家族が安心して生活できるよう考えられたものです。ですから普通の預貯金などと違い、相続時には税制面で非課税枠の優遇措置があります。
これは死亡退職金にも同じように適用されますが、具体的には次の通りです。
◆500万円×法定相続人の数
例えば法定相続人が配偶者と子供二人の計三人の場合は、1500万円が非課税枠となり、それを超える部分が相続財産として課税対象となります。ですから預貯金などで所有しているよりも、税制面では有利となります。また生命保険ではそれまで払い込んだ掛け金(保険料)よりも死亡保険金が大きくなるのが通常ですから、その面でもお得ということになります。

 
生命保険

生命保険の内容は時代とともに変化し、現在では多様な商品が開発されていますが、基本的な種類は次の三つと言われます。
①掛け捨て型の期間限定の「定期保険」
②同じく期間限定だが貯蓄型の「養老保険」
③養老保険を一生涯保障にした「終身保険」
超高齢化時代の保険としては、途中で肝腎の保障が切れてしまう①②よりは③の終身保険が確実と言えます。ただ気を付けて頂きたいのは、これらをいろいろ組み合わせた商品が多いことです。
例えば名前は終身保険のようでも、大部分が掛け捨て型の定期保険だったりすることもあります。その場合は高齢になってからの保障がきわめて小さくなったりするので、気を付けなければなりません。
また為替で変動する外貨建て保険や運用成績で変動する変額保険などもありますので、相続にきちんと役立つ内容なのかどうかあらかじめよく確認することが大切と言えます。
生命保険の契約には、契約者(保険料を払う人)、被保険者、受取人の三者の指定が必要です。一般的には家計を支える本人(親)が契約者かつ被保険者となり、配偶者や子供を受取人とする契約形態が多いと言えます。ただし被保険者が本人でも契約者が本人以外だとみなし相続財産とならない場合もありますので、契約形態には注意が必要です。
生命保険が相続対策として優れている点は、保険金額が確定しておりしかも非課税枠があること、さらに保険金が分割可能な現金であるため相続時に代償分割しやすいことがあります。このような多くの利点のある生命保険を、ぜひ有効に活用していただきたいものです。

 

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【2019年3月】
リバースモーゲージの相続活用

最近リバースモーゲージの広告や記事をよく見かけるようになりました。これは一定の契約期間(20年など)を定め、自宅を担保にして銀行など金融機関からお金を借り、それを毎月または年金あるいは一括一時金で受け取ったり、さらには限度内でその都度必要額を引き出して行くなどのしくみのことです。
その用途については事業性のものは除かれ、個人の生活費や家屋のリフォーム、さらにはサービス付き高齢者住宅(サ高住)の入居資金などに利用する場合もあるようです。
通常のモーゲージ(=担保・抵当)ローンでは返済年月と共に借入残高が減って行くのに対し、逆に元本を返済しないので利息と共に増えて行く(リバース)ためそう呼ばれています(利息だけ返済して行くプランもあります)。最終的には自宅を手放す可能性が高いのですが、その契約期間内はそこに住み続けられるのが特長です。
住宅を所有しているが金融資産が乏しい、といった場合に利用されることが多いようです。わが国では住宅(家屋)の価値は年数が経つと評価が下がるので、マンションよりは土地付きの戸建てが主体となります。そして契約満期時または契約者が死亡するかのどちらか早い時に一括返済しなければなりません。契約者死亡の場合は相続人に返済義務が引き継がれます。
契約者や相続人に金融資産があればそれで返済できますが、ない場合は金融機関は抵当権を行使して担保物件を競売にかけそれに充当します。契約者が夫の場合は、その死亡後に妻があらためて契約すればそのまま自宅に住み続けられます。そして妻が死亡した時に、その相続人が返済することになります。

リバースモーゲージ

相続という観点でこのリバースモーゲージを考えると、例えば夫(被相続人)が死亡して所有財産が住宅だけの場合、相続人が複数いるとそれを売却すればその代金で遺産分割できますが、妻などがそこに住み続ける場合は売却しにくくなります。被相続人に金融資産があったり、妻が多額の生命保険の受取人になっていれば遺産分割の代償金を支払うことができますが、そうでない場合は困ってしまいます。
こうしたケースでリバースモーゲージを活用し、相続人である妻が契約者となって融資を受ければ(この場合は融資金の使い道が自由という条件付きで)、そこに住み続けたまま代償金を支払うことができます。それ以後の経済的負担もあまりありません。そして契約者である妻が亡くなった時や契約満期時に、あらためてその相続人が返済することになります。
住宅(不動産)は先祖から受け継いで子や孫に残すという考え方をする人は、現代ではあまり多くありません。住宅以外に潤沢な金融資産を持つ人は別として、そうでなければこのリバースモーゲージを活用して融資を受け、自宅に住み続けながら生活を楽しむというのもこれからの時代の有力な選択肢の一つかもしれません。

 

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【2019年2月】
自筆証書遺言の新しい制度

今月も引き続き相続法の改正に関係しますが、遺言書の新しい制度についてです。その中でも特に自筆証書遺言に関する次の2点を取り上げます。
①自筆証書遺言の方式緩和
②自筆証書遺言の保管制度の創設
その前に遺言についておさらいしますと、一般的に遺言の形式で多いのは自筆証書遺言と公正証書遺言の二つです。後者は公証役場で二人以上の証人立会いのもと公証人が作成するため手続きがやや面倒なのに対し、前者は所定の方式を満たす必要はあるものの文字通り自分で思ったままに書けます。
この自筆証書遺言は比較的簡単ですが、いくつかのデメリットがあります。せっかく所定の様式に従って書いても保管場所が不明になったり、他人に偽造や破棄されるおそれがないとは言えません。それと全文自筆が条件なので、パソコンなどで作成して印字したものは無効です。
ですから相続財産の目録については、例えば不動産物件の所在地を示したり預貯金や有価証券の記述などもすべて手書きで行わなければなりません。しかしこうしたものを高齢者がすべて手書きで行うと、ミスなども多くなりがちです。
そこで新しく、①自筆証書遺言の方式緩和が実施されることになりました。
これは自筆証書遺言書と一体のものとして財産目録を添付する場合は、パソコンなどの文書作成ソフトを使用して印字したり、あるいは預貯金などは通帳コピーを別紙として添付し、それらに署名押印することも認められるようになりました。今年の1月から実施されていますが、これによりすべて手書きで行うのに比べ、より容易かつ正確に自筆証書遺言書が作成できると思われます。

遺言改正

もう一つの改正ポイントは、②自筆証書遺言の保管制度の創設です。
これは自筆証書遺言のデメリットである保管場所が不明になったり、偽造や破棄される心配を解消するためのもので、法務局において保管できる制度が設けられました。こうすれば自宅保管に比べ、安心確実に保管できます。
さらにこの方法の場合、法務局がある程度様式のチェックをしてくれます。そして原本保管と共にこれを画像情報として保存しますので、相続人などからの請求に応じて遺言内容の確認や預かっていることの証明書を発行したりしてくれます。自筆証書遺言書では相続人の死後に家庭裁判所で「検認」という方法が必要でしたが、それが不要なので手続きがよりスムーズになります。
こう見てくると良いことずくめのようですが、しかし法務局では遺言書の様式はチェックしますが、その内容面についての審査や確認をしてくれるわけではありません。したがってせっかく遺言書を残しても、内容によっては一部の相続人の遺留分を侵害していたり、相続人同士の間にもめ事が起こる可能性もあります。ですからそういった点をご心配の方は、やはり司法書士である私たちのような専門家と十分に相談して作成するのが良いと思われます。

 

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【2019年1月】
非相続人の「特別寄与料」について

いよいよ改元の年を迎えました。今年は大きな地震や台風、豪雨災害などのない平穏な一年であることを祈りたいものです。
さて昨年は40年ぶりに相続法が改正され、今年から新しい制度が始まります。この欄でも「配偶者居住権」のことや、先月は「相続された預貯金債券の仮払い制度」などを取り上げてきました。今回はもう一つ新たに設けられた「特別寄与料」の請求制度について触れてみたいと思います。
これは簡単に言いますと、相続人以外で被相続人の生活や財産の維持などに関して特別な寄与や功労のあった人に対しては、その分を金額に換算して認めてあげようという制度です。
ですからまず確認していただきたいのは、相続人であるかどうかという点です。具体的な例としては、一般的に親が亡くなった場合に子供は相続人となりますが、その配偶者は親族ではあっても相続人ではないので、遺産を受け取る権利はありません。子供の配偶者が一生懸命に介護をしていたとしても、そもそも相続権がないので何ももらえないのです。

介護

近年高齢者の介護は大きな社会問題となっており、こうしたケースで義父母などの介護に多大な尽力をしていても、法定相続人ではないとの理由で何の対価も認められないのはやはり不合理と言わざるをえないでしょう。
そこで今回の改正では「特別寄与料」として、子供の配偶者などがそれまでの介護に費やした労務や時間に応じて相当する金額を請求できるようになりました。請求する相手は、被相続人の遺産を引き継ぐ相続人に対してということになります。
制度の趣旨はこのようなものですが、現実的にはその請求金額をどう計算するかといった問題が残っています。詳しい計算方法などはまだ公表されていませんが、考えられるのは一般的な介護職員が受け取る時間給の額に介護に費やした時間を掛け合わせるなどの案が検討されているようです。
しかしまだ曖昧な点もありますので、少なくともこうした状況に置かれていると思われる方は、介護日誌をつけるなどして記録として残しておくことをおすすめいたします。
なおこの寄与料の金額について相続人との間で合意ができない場合は、家庭裁判所に申し立てをすることができます。こうした問題を起こさないためにも、生前にこのような立場で尽力している非相続人がおられる場合は「特別寄与料」を遺言で言及しておくことが望ましいと言えます。

 

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【2018年12月】
被相続人の預貯金を引き出す

これまでもずいぶん言われてきたことですが、被相続人が亡くなった際に遺族がその預貯金を引き出そうとしたところ、銀行口座が凍結され引き出しができなくて困ったとの話を聞きます。
病気などで入院して亡くなった場合は医療費の精算が必要ですし、また葬儀の準備もしなければなりません。さらには毎月の公共料金の支払いや残された遺族の生活費なども賄っていかなければならず、何かとお金がかかるのにという訳です。
いくら窓口で自分は同居の相続人だと主張しても、銀行はそんなことは聞いてくれません。銀行窓口はふだんそれほど厳密に本人確認は行っていないため、本人でなくとも銀行印を持参しさえすれば預貯金の引き出しができることも多いようです。それなのにこんな時になぜ? と不満に思う方もおられると思います。
さすがにこうした事態は問題ではないかということで、ようやく今年7月の民法(相続法)改正により新しく「相続された預貯金債券の仮払い制度」というものができました。これは一定の制限を設けるものの、その範囲内であれば相続人が他の相続人の同意を得なくとも被相続人の預貯金の引き出しができるという制度です。

預金通帳

これによって上記のような不便はかなり解消されるものと期待できます。ただし実際にスタートするのは2019年7月1日以降となります。具体的にはそれぞれの銀行(金融機関)ごとに、次のような引き出し額が定められました。
◇銀行の預貯金額×1/3×相続人の法定相続割合
例えば相続人が長男、次男の2人だけで預貯金額が600万円の場合は、
600万円×1/3×1/2=100万円 となります。
ですから長男は次男の同意を得なくとも、この銀行から100万円の引き出しができることになります。もし他の銀行に別の預貯金があれば、同じような計算をします。
ここで注意していただきたいのは、この金額はあくまでも当面の費用に充てるというのが制度の趣旨ですので、各銀行ごとに150万円が上限となります。
また引き出したお金はそれぞれの相続人が相続したものとみなされるので、その後の遺産分割において相続分に組み込まれます。
なお最終的に被相続人の預貯金全額の解約や名義変更をしようとすれば、これまでと同じように銀行で遺言書や遺産分割協議書、相続人全員の戸籍謄本といった書類により手続きを行うことになります。
こうした手続きについても、ぜひ当相談所のような信頼のおける司法書士にご相談ください。

 

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【2018年11月】
相続登記と空き家の関係

あなたのご近所でも年々空き家が増えていると思います。5年前の平成27年総務省調査では全国で820万戸あり、空き家率は13.5%に達しています。今後もさらに増え続けることでしょう。
その主な原因が少子高齢化にあるのは言うまでもありませんが、このような空き家が増えるとさまざまな弊害が起こります。台風や大雨などで建物が損壊したまま放置されたり、不法者に占拠されて悪事の溜り場になったり、ゴミが放置されて景観上見苦しくなったりと、およそ住環境の面からは好ましくないことばかりです。
最近では国交省が空き家情報を一元的に集約し、全国どこからでも簡単に検索できる空き家バンクの取り組みを進めています。また各自治体やNPO法人などが空き家を活用して地域の活性化を図ったり、購入や賃貸を希望する人に情報を提供する活動をしていますので、それらを利用して空き家対策を進めるのも有効な方法でしょう。

空き家

所有者が明確なのに、更地にして売却すると解体費用がかかるため放置されている場合もあります。しかし自治体から「特定空き家等」に指定されると住宅用地特例の適用対象から外され、固定資産税などが上がる可能性もあります。また相続放棄をした場合でも、他に相続人がいないと裁判所が財産管理人を指定し、その管理が始まるまでは相続放棄をした人に管理責任がありますので注意が必要です。
空き家はいろいろな理由から相続登記されていないことも多く、所有者が特定できないケースもあります。やはりまずは相続登記により所有者を明確にするのが、空き家対策の第一歩でしょう。そもそも法的には義務ではなく、手数料や登録免許税がかかるため放置されてしまうこともあります。
このため法務省が相続登記の推進策として打ち出したのが、平成29年5月から始まった「法定相続情報証明制度」です。これは被相続人と相続人の戸籍書類一式と相続関係を証明する図を法務局に提出して申請すれば、内容を確認して証明書を発行してくれる制度です。不動産や金融財産を相続する場合は、それぞれの関係窓口にこの証明書を提出すれば手続きしてくれるので、手間が省け大変便利です。平成30年4月からは相続税の申告書類としても使えるようになり、税務署でも受け付けてくれます。
当相談所でも、相続登記を依頼される方には相続関係を証明する図を無料で作成する『法定相続情報の無料取得サービス』を実施していますので、ぜひこの制度をご活用いただき全国の空き家を少しでも減らして行きたいものです。

 

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【2018年10月】
メールでは遺言になりません

先月の紀州のドンファンに引き続き、遺産相続のトラブルの話です。
歌手や作曲家として数々のヒット曲を生み出し、多くのファンに親しまれた平尾昌晃さんが昨年7月に79歳で亡くなりました。「瀬戸の花嫁」や「カナダからの手紙」などでご記憶の方もおられると思います。ところが最近になり、その遺産相続でテレビのワイドショーなどを賑わす騒ぎとなっています。
平尾さんはかつて二度離婚し、亡くなる前にはM女さんと再々婚をしていました。M女さんは平尾さんの音楽事務所のマネージャーでもあったらしく、晩年の生活を支えていたようです。それが今後50年にも及ぶ作曲家としての印税を含めた総額60億円と言われる遺産相続を巡って、平尾さんの三男から訴えられています。
三男は前妻の子で歌手としてもデビューしていますが、そもそもM女さんと平尾さんの婚姻自体がいわゆる後妻業ビジネスによるもので正当ではないと主張しています。つまり配偶者として認めないということで、そうなると配偶者相続分は無くなり、一般的には長男とその異母兄弟である二男、三男だけで1/3ずつ相続することになります。

この〝争族〟にはいろいろと変わった側面があります。主たる遺産が印税という目に見えない著作権であること、後妻業ビジネスという新しい言葉が使われていること、個人同士ではなく音楽事務所など法人絡みの問題になっていること、再々婚により異母兄弟の間に微妙な見解の相違があることなどで、これらが問題を一層複雑なものにしています。
きわめつけは三男の発言として、平尾さんが5年前に弁護士宛に遺言メールを送っており、故人の意思はそこに示されていると述べていることです。メールが事実であれば、そこに何らかの故人の意思を忖度することはできますが、残念ながら現在の法律では遺言としての効力は何もありません。
結局、今回の騒動においては後妻業ビジネスなのかどうかはともかく、平尾さんが生前にご自身の意思を明確に遺言として残さなかったことが最大の問題と言わざるをえません。とりわけ遺産額が大きく、しかも複数回の婚姻を経て親子や兄弟間に隙間風が吹いているようなケースであれば、なおさら遺言でしっかり意思表示をしておくべきです。
あるいは贈与などを組み合わせた全体的な生前相続対策などによって、相続人同士が不満を持たないようできるだけ公平に財産分与を図ることが大切でしょう。くれぐれも遺言をメールで済ませるようなことだけはしないでほしいものです。

 

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【2018年9月】
紀州のドンファンと遺留分

先月から今月にかけて日本は台風や地震、大雨など度重なる自然災害に襲われ多くの人命が失われると共に、大規模停電でライフラインが切断され多数の人が未だに避難所で不自由な生活を強いられています。平成がもうすぐ終わり新しい元号が始まろうとしているこの国に、一刻も早く平穏な暮らしが戻るのを祈るばかりです。
さてまだ記憶に新しいニュースとして、5月に和歌山県田辺市で紀州のドンファンと呼ばれた野崎さんという男性が自宅で急死し、その体内から覚せい剤の成分が検出される事件がありました。殺人の可能性があるとして今も捜査は続いています。ところが最近遺言書が見つかったことで、さらに関係者を驚かせているという話です。
遺言は5年ほど前に書かれ、出身地である田辺市に遺産のすべてを寄付するとの内容でした。所有していた資産は現金や不動産などを含め50億円と言われていましたが、会社の経営があまり思わしくなかったとかで実際にはその数分の一程度のようです。

 

野崎さんには子供がおらず、2月に結婚したばかりの若い妻がいました。問題なのは、その妻つまり配偶者には一銭も財産が残らないのかということです。しかし相続においては遺留分の規定があるため、遺言の内容にかかわらず配偶者や子供、親は一定の遺産を受け取ることができます。ですから妻は請求すれば、一部を受け取ることは可能です。
この遺留分の規定で注意していただきたいのは、被相続人の兄弟姉妹はその対象から外れることです。その理由としては、相続順位が配偶者や子供、親などに比べ低い、すなわち相続関係が遠いからと言われます。
野崎さんも遺言を書く時に、兄弟姉妹に遺留分がないことは当然知っていたはずです。つまり生前あまり親しくなかった兄弟姉妹には、遺産を相続させたくないとの意思があったのでしょう。また遺留分があるとは言え、妻への相続について何も触れていないのは、もともとそのような関係としてしか考えていなかったということかもしれません。妻については、今後の捜査の進展によりその立場がどうなるのかも注目されるところです。
それはともかく、皆様も遺言を書かれる場合はこのような相続人と遺留分の関係をよく理解した上で、ご自分の意思がその内容に正しく反映されるように十分お気をつけください。

 

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【2018年8月】
お盆の風習と相続

今年の夏は大阪北部地震や西日本豪雨、東から西へ逆走した台風、温暖化による40度を超える猛暑など異常とも思える災害や天候が続き、日々の生活に大きな不安を感じた人が多かったと思います。

そんな中で、地方によっては7月の所もあるようですが、毎年8月になるとお盆がやって来ます。お盆と相続は直接のつながりはありませんが、それらには祖先というものを媒介にして何か共通する点があるように思います。

お盆は盂蘭盆会(うらぼんえ)とも呼ばれる仏教行事で、もともとは仏に対する信仰や帰依を示す報恩感謝のために行われていました。それがしだいに祖先を死後の苦しみの世界から救済し、その冥福を祈るための供養の行事へと移り変わって来ました。

一般的にはお盆初日である8月13日の夕方に迎え火を焚き、祖先の精霊をあの世からお迎えします。仏壇へのお供え物の中に、米や酒、餅、お菓子などに交じって棒の脚の付いたキュウリがあるのは馬を模したもので、一刻も早く祖先を乗せてお迎えするためです。そして期間中丁寧に供養した後、最終日である16日は逆にゆっくり帰って頂くため、短い脚の付いたナスビの牛であの世へと送ります。

こうした風習には、古来から日本の仏教的な考え方や祖先を崇める心が表わされています。それらはキリスト教の多い欧米にはもちろんありませんし、イスラム教やヒンドゥー教の多い中東や東南アジアにもありません。

同じ仏教国である中国や韓国には似たような風習が残っているようですが、例えば中国では道端にろうそくを灯し、そこで百元札に似せて紙で作ったお金を燃やして先祖に捧げるしきたりがあるようです。紙には「天府通道」(テンフートンダオ)と書かれていて、天国で通用するお金を使ってあの世で楽に暮らしてほしいとの意味のようです。近年はお金の代わりにスマホや電化製品、車、家などの絵が描かれたものもあるらしく、いかにも金銭や物品にドライな中国らしいと言えるかもしれません。

私たちが日本で相続というものに直面した時に、財産が多いとか少ないといった金銭的な価値だけでそれを考えるのはやや寂しい気がします。それはもちろん大事なことではありますが、それだけではなく代々続くしきたりや祖先の心など精神的な遺産にも思いを馳せ、それらを含めて受け継いで行きたいものです。
 

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【2018年7月】
“フレイル”と認知症

先月の西宮市発行の「市政ニュース」一面に、“フレイル”に関する記事が掲載されていました。「フレイルを予防していつまでも元気に」や「フレイルは早めの気づきと予防対策を」といった見出しから、どうやら高齢化にともない心身の機能が低下した状態を指す言葉のようです。

次の5つの簡単なチェックリストのうち、一つでもあてはまるとそのリスクが高まっているとのことです。

1.半年前より体重が2、3キロ減った 2.以前より疲れやすくなった 3.出かけるのがおっくうになった 4.ペットボトルのふたを開けにくくなった 5.青信号の間に横断歩道を渡り切れなくなった

若い人でも気持しだいで元気になったり不健康になったりしますので、これらは“フレイル”でなくてもみな一つや二つはあてはまる気もします。誰が使い始めたのか知りませんが、この難しい言葉は果たして5年後、10年後の日本できちんと定着しているのでしょうか。

それはともかくとして、厚生労働省の推計によると2025年のわが国の65歳以上の認知症患者は700万人を超え、5人に1人の割合になるとのことです。これは実に重大な事態だと、あらためて思わざるをえません。単なる心身の機能低下ではなく、人間として周囲の物事が認知できなくなるというのはきわめて由々しき問題であり、しかも65歳以上の5人に1人というのは大変な数です。

認知症

これを相続の面で考えると、遺言書が書けなくなったり、財産の管理ができなくなったり、また生前贈与などの相続対策ができないなどさまざまな不都合や弊害が生じることになります。 こうした認知症を初めとする病気や事故などで判断能力が不十分になった人のために、「成年後見制度」があります。

判断能力の程度によって後見相当、保佐相当、補助相当の3種類に分かれますが、その申し立てができるのは本人、配偶者、4親等以内の親族です。 後見人には親族がなる場合もありますが、司法書士など専門家が選ばれる場合もあります。申し立てから後見人選任までは、1ヶ月から長い場合は2、3ヶ月かかることもありますので、早めの手続きが望ましいでしょう。

“フレイル”にしても認知症にしても、その予防で大切なのは人や社会とのつながりを持つことだと言われます。趣味を持ってサークル活動をしたり、ボランティア活動に参加したり、仲間を作って社会参加することで脳や身体を活性化させることができます。それによって心身の衰えを防ぎ、いつまでも楽しく元気な老後生活を送りたいものです。
 

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【2018年6月】
「配偶者居住権」とは?

相続分野では40年ぶりとなる改正相続法が、今年春から国会で審議されてきました。その一つの目玉が、「配偶者居住権」と呼ばれるものです。成立すれば平成31年からの施行となります。 これは簡単に言うと、同じ住まいで長年一緒に暮らしてきた夫婦がいて、例えば夫が亡くなった時その土地と建物を子供や第三者などが相続した場合、もし妻が所有者から出て行くことを要求されても「配偶者居住権」を主張すれば出ていかなくてすむというものです。

「配偶者短期居住権」というものもあって、こちらは妻が家を相続できなくても6ヶ月間程度まではその所有者に対し居住する権利を主張できる制度です。 しかし6ヶ月間では短いことから、もっと配偶者が安心して長く暮らせるようにその居住権を長期にわたり保護するために「配偶者居住権」も合わせて創設されることになりました。

もともと居住権ですから所有権とは異なり、それよりも制限された利用権となります。(この場合、土地と建物については居住権付き不動産になる) 居住権は経済的な価値であり財産として評価されますが、所有権を相続する場合に比べ、その評価額は低くなります。これはある意味当然ですが、配偶者にとっては相続税の計算などで有利に働くため、ありがたいとも言えます。

ちなみに評価の計算方法の一つとして、土地と建物の賃料を仮定して行う方法があります。例えば賃料月10万円として、配偶者(妻)の年齢が70才とします。その年齢の女性の平均余命がおよそ20年とすれば、次のような計算となります。

◇年間(賃料)120万円✕ライプニッツ係数※12.462(法定利率5%、年数20年の場合)=約1,500万円  ※ライプニッツ係数とは長期にわたる賠償額などを、現時点の一時金で換算評価する場合に使用する複利現価のこと。

つまり配偶者の居住権の評価額は、約1,500万円ということになります。 この場合、土地と建物の不動産としての評価額が仮に3,000万円とすれば、所有権を相続するよりも約半分の額で計算されるため、遺産分割の面などで有利に働く可能性が高いと言えます。(その分を他の預貯金などで受け取ることができるなど)

この「配偶者居住権」はあらかじめ遺言書に書いておくか、または相続が発生した後の遺産分割協議などによって決めることができますのでぜひ有効に活用していただきたいと思います。
 

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【2018年5月】
“争族”だけは避けたいもの

先日あるテレビのワイドショー番組で、コメンテーターをしている元プロ野球スター選手の息子さんが、自分は父親が亡くなっても相続放棄をしているので遺産は一円も受け取らないのだとやや誇らしげに話すのを見ました。四人兄妹ですでに母親が亡くなっているので、妹さんたちが1/3ずつ相続することになっているとのこと。番組の出演者たちがみな意外そうな顔をしてなぜ放棄したのだと訊ねると、遺産の分割で兄妹がもめるのがイヤとのこと。まあそれなりの収入があり遺産に頼らなくても生活できる自信があるのでしょうが、それにしてもなかなか見上げた心がけと感心しました。
その一方では昨年暮れ東京江東区の富岡八幡宮で、女性宮司が元宮司の弟に襲われ刺殺された痛ましい事件を思い出します。神社の運営や遺産相続にまつわるトラブルが原因で起こった、姉弟間の長年の確執や恨みによる凶行だったようですが、由緒ある神社の富と権力はそれほどまでに人の心を狂わせてしまうのでしょうか。
この二つはやや極端な例ですが、昔から兄弟は他人の始まりと言われるようにこと相続に関しては元スター選手の息子さんのようによほど出来た人間でない限り、何らかの争いが起こるのはよくある話です。血がつながっていてもそうですから、血のつながりのない相続人が関係して来るとなおさらです。特に夫婦が離婚や再婚をして、新しい配偶者やその子供たちが関係する場合は話がこじれがちです。こうした複雑な親族同士の間に起こる相続問題は、ミステリー小説の恰好な題材としてよく取り上げられています。



このような“争族”の問題は遺産が高額だから起こると思われがちですが、決してそうではないのです。ちなみに平成26年に家庭裁判所が取り扱った相続事件の遺産規模別割合をデータで見ると次のようになっています。
○1千万円以下 31.9% ○5千万円以下 43.0%
○1億円以下  12.6% ○5億円以下   6.5%
○5億円超    0.5% ○算定不能・不詳 5.5%
これでおわかり頂けるように、相続で争いが起こるのはむしろ5千万円以下や1千万円以下のケースが非常に多く、逆に1億円以上では少ないのです。遺産が多いとそれだけ十分相続人に分割できるので、不満が少ないということもあるかもしれません。よく預貯金が潤沢にあれば分割しやすいが、不動産しかないと分割が簡単に行かないのでもめることが多いと言われます。この点を考えると遺産規模が5千万円以下でそのほとんどを不動産が占める場合などは、生前からそうしたことを見込んで遺産が公平に分割できるようにさまざまな対策を取っておくことがきわめて大切と思われます。

 

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【2018年4月】
葬儀は自分で計画する時代

相続とは、ある意味では「終活」の問題でもあります。「終活」はかなり幅広い意味を持つ言葉で、生前から相続に関することを初めとして死に向けてさまざまな準備をし、悔いの残らないよう人生の有終の美を飾るための活動と言えます。
健康寿命をできるだけ長くしたり病気や介護・認知症になった時の医療対策、葬儀やお墓の事前準備、円満相続のための遺言書作成、自分史の編纂、遺品の整理、等々その内容はいろいろあると思います。
法人経営者などで事業承継が大きな問題となる場合などを除けば、これらは個人としていかに人生の最後を有意義に終えるかということです。それは残された家族の問題でもあり、また自分の問題でもあります。


そうした「終活」の中で、葬儀の準備があります。葬儀と言えばお坊さんのお経とお焼香のイメージが強いですが、葬儀屋さんが故人の生前を遺族にヒアリングし、その記録と写真でスライドショーを行ったり、故人が好きだった音楽やモーツァルトのレクイエム、ショパンの別れなどクラシックの定番曲を流すといった演出がよくあるようです。
最近は葬儀屋さんもいろいろ工夫し、さらに新しいスタイルが登場しているようです。故人の趣味に合わせて設営自体を凝ったものにする、たとえば茶道が趣味であったらお茶会形式の葬儀にしたり、生演奏による音楽葬やバルーン使用の告別式などもあるようです。
そうした内容はともかく、問題はそれらを生前に自分で考え計画しておくかどうかです。葬儀というものを残された家族のためだけに行うのではなく、自分の人生の最後を自分が満足できる形で終える準備ということになります。
こうした葬儀なら会葬者もそこに故人の意思をありありと感じることができ、より故人を強く偲ぶことができるのではないでしょうか。葬儀に参列してくれる方々に、直接自分で最後のメッセージを残すという方法がこれからの主流になりそうな気がします。

 

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【2018年3月】
ボツイチという言葉の響き

昨年後半頃から、ボツ(没)イチという言葉を聞くようになりました。NHKのテレビ番組などでも取り上げられ、注目されています。バツイチをもじったようなその言葉は、主に65歳以上の高齢になってから配偶者が亡くなり単身で残されることを意味します。各地で「没イチの会」なども結成されているように高齢化の進行とともにその人数はますます増加し、現在では一千万人近くにまで達しています。
こうしたボツイチの方々を対象としたビジネスも活発になってきており、「おひとりさまツアー」や「高齢者専門の結婚相談」といった分野に参入する企業も増えているようです。しかし同じボツイチでも男女によってその感じ方には差があり、あるアンケートによれば現在の幸福度を10点満点で尋ねたところ女性は最も多いのが8点でしたが、男性は5点でした。同じようなやもめ暮らしでも女は女同士で賑やかに楽しめる人が多いのに、男はどちらかと言えば孤独で寂しいということなのでしょうか。どこか物悲しい響きがありますね。

このような男女差はともかくとして、相続という点からはまた別の問題が浮かび上がってきます。
相続税に関しては配偶者が亡くなった時点では配偶者控除(配偶者の税額軽減制度)が適用され、1億6千万円(または配偶者の法定相続分相当額のどちらか大きい方)までは非課税の優遇措置があり負担はそれほど大きくはならないでしょう。
ただしその後でご自分が亡くなった時はこの優遇措置はなくなり、残された相続人に相続税の負担がかかることが予想されます。子供がいる場合とそうでない場合、またさまざまな家族や親族関係などが関係してくる場合もありますので、相続人は誰になるかについてあらかじめ想定しておくことが望ましいと思われます。遺言書という形でしっかりご自分の意思を遺しておくことも有力な方法です。
ご自分が健康で元気なうちはあまり気にならないのかもしれませんが、何事も転ばぬ先の杖です。こうした問題を生前にしっかり考えて対策を準備し、残された家族や親族の間でもめ事やトラブルを引き起こさないようにしたいものですね。
 

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【2018年2月】
相続ではデジタル遺品にも注意

昨年あたりから、デジタル遺品という言葉をしきりに見聞きするようになりました。遺品というと色や形のある物品だったり、預金通帳などでも目で見て内容を確認できるものが普通です。そうしたものであれば亡くなられた方の住まいや部屋を隅々まで探せば、何とか内容を把握することができるでしょう。
しかしこのデジタル遺品となると、なかなか厄介な問題を抱えることになります。パソコンやスマホといった電子機器の中には多くの情報が詰まっており、しかもそれらはIDやパスワードが不明だと見ることができないものがほとんどです。それらをあらかじめメモにでもきちんと残しておいてくれれば良いのですが、プライベートなものが多いためそれを実行している人は少ないのではないでしょうか。

デジタル遺品そしてその中には写真や動画といった情報だけでなく、金銭に関わるものも少なくありません。ネットバンキング、電子口座などによる株やFX、先物取引などの資産運用、さらには最近のビットコインなどの仮想通貨の売買といったことを手掛けている方もおられます。これらは必ずしもプラスの遺産だけとは限らず、負の遺産として残されていることも考えられます。少ない金額ならともかく、運用に失敗していたりするとあっという間に多額の負債となっている可能性もあります。
それらを確かめたいと思っても、IDやパスワードがわからなければ確認のしようがありません。わかっていればすぐ相続放棄していたのに、相続手続きが終わってしばらくしてから発覚するといったこともありえます。
こうした予想外の事態を避けるため、最近はパスワードを解除してくれる専門のIT業者も登場しているようなので、心配があれば早めにそうした業者に依頼するのも一つの方法でしょう。
いずれにしても一昔前までは考えられなかったこうしたデジタル遺品についても、生前に家族で良く話し合ってあらかじめ内容を確認できるように対策を立てておくことが望ましいと思われます。
 

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【2018年1月】
日本人は遺言書を誤解している?

アメリカなどでは遺言書が当たり前という風潮があるようですが、なぜか日本人は遺言書を書く人があまり多くありません。最近のある調査によると十数%程度だとのことです。現状では明らかに少数派と言えます。その理由はいろいろありそうですが、一つには遺言書をなぜか遺書と混同して考える人がいることもあるようです。しかし言葉はたしかに似ていますが、この二つは似て非なるものと言えます。遺書はこれから死のうとする人が、その理由や覚悟、死への思いなどをダイイングメッセージとして残すものですから、それを見る人にとっては何か恨み言を聞かされるようなもので、あまり縁起の良いものではなく暗い印象です。
これに対して遺言書は、同じ死後のために残すメッセージではありますが、計画性のある正しく明快なものです。
相続人同士の死後のもめ事は、必ずしも遺産額が多いから起こるわけではなく、どちらかと言えばやや少な目の場合に起こるとの調査結果もあるくらいです。世間一般の例を見ても「金持ちケンカせず」の言葉もあるくらいですから、これは何となく頷ける話です。

遺言書
死後のもめ事を防ぐ意味からも、遺言書はきちんと書いておきたいものです。特に相続人が複数いる場合は、たとえ今はお互いに仲が良かったとしても、いざ遺産を目の前にしたら人間どうなるかはなかなか予想がつかないものです。高齢化社会となり、最近は生前にいろいろ準備を済ませて最後を迎えようとする「終活」をする人が増えています。その一つとして、残される家族のためにもぜひきちんと遺言書を書いておくことを心がけるべきではないでしょうか。