相続登記は早く確実に済ませたい

昨年の今頃も取り上げましたが、今年もまた住宅や土地など不動産の相続登記のことについて触れてみたいと思います。
不動産の所有者が亡くなった時には、相続人がその所有権を相続するため名義書き換えが必要となります。これが相続登記と呼ばれるものですが、現在法制審議会において所有者が死亡した土地の相続人に対し登記を義務付けるとともに、さらに罰則を設ける方向でも協議が進められています。法務省では、来年秋にも関連する法改正案を国会に提出したい考えと伝えられています。
この問題に関しては、所有者不明の土地においては実際に使用している者を所有者とみなし、固定資産税を課税できるように法改正する動きも出ているようです。法律だけでなく税制面の対策も併せて実施することで、さらに効果を高めようという狙いです。

ご承知のようにわが国では全国的に空き家が増加しており、建物が経年劣化によって損壊したり、また防火や防犯面の危険が指摘されています。ゴミが捨てられるなど、衛生面や景観上の問題も起こっています。こうした空き家は土地も含めて相続登記されていないことが多く、所有者を特定できないケースが年々増えています。放置すれば危険なので自治体などが撤去しようとしても、それが障害となりできないこともしばしばです。
そのため以前から所有者の明確化が求められて来たのですが、相続登記はまだ義務化されておらず、罰則もないのが現状です。本来は義務化されるべきなのでしょうが、残念ながらそうではありませんでした。相続が発生しても、不動産については放置されてしまうことが多々ありました。これを変えようと登記の義務化や罰則の制定といった動きが出て来ているわけですが、この二つは実効性を高める上でも表裏一体の対策と言えましょう。

少子高齢化の進むわが国においては所有者不明の土地や空き家を減らすことは、資源の有効活用や環境保全の意味からもきわめて重要な課題です。近年は各地で空き家を活用したビジネスなども盛んになりつつありますが、そうした動きに呼応して国交省では空き家情報を一元的に集約し、全国どこでも簡単に検索できる「空き家バンク」の取り組みも進めています。これによって自治体やNPO法人、さらには民間のリフォーム事業者などが住宅を再建したり、あるいは地域の活性化を図るのに役立てられるようになります。

相続登記を行うに当たっては、被相続人や相続人の方々の戸籍謄本をはじめ、相続する物件の固定資産評価証明書、登記簿謄本など様々な書類が必要となります。法定相続以外の割合で相続する場合は遺産分割協議書、また遺言書がある場合は別の書類が必要になったりもしますので、手続きに関してはやはり専門の司法書士などにお任せする方が簡単で望ましいでしょう。
当相談所では相続登記を依頼される方には相続関係を証明する図を作成する『法定相続情報の無料取得サービス』を提供していますので、ぜひご活用いただいて早く確実に相続登記を行っていただきたいと思います。