《相談事例1》
遺産分割についてはほぼ決まっており、名義変更などの手続きだけ依頼したい。
すでに複数の相続人の間で遺産をどのように分割するかの話し合いは終わり、決着している。あとは土地や建物などの不動産の名義変更(登記)と、預貯金や有価証券などの解約や名義変更をするだけとなっている。そうした手続きだけでもかなり面倒なので、それだけを依頼したいと思う。

 

【対応方法】
→遺産分割についてはきちんと分割協議書を作成しておくことが望ましいですが、それができているのであればあとはそれに従って分割することになります。不動産(土地や建物)の名義変更(登記)、預貯金や有価証券の解約や名義変更などの手続きだけ行うことは、もちろん可能です。

《相談事例2》
相続人が多くて話がまとまっていないので、話をまとめることから依頼したい。
相続人の数が多く、公平な立場で間に入って調整してくれる人もいないので、遺産をどう分割したらよいかまだ具体的に話がまとまっていない。本来は相続人同士で決めるべきなのかもしれないが、専門の立場からいろいろ提案してもらってそれをもとに協議してまとめて行きたいと思う。

 

【対応方法】
→遺産分割協議書には相続人全員の同意が必要ですが、人数が多いとなかなかまとまらないこともあります。しかし協議書に全員の押印がなければ、遺産の分割はできません。私たちは相続手続きのプロとして話し合いができるだけスムーズにまとまるよう、公平な立場からご提案させていただきます。

《相談事例3》

被相続人がアパートやマンションを所有して貸していたが、どうすればよいのか。
被相続人が生前に相続対策の一つとして自分の土地にアパートやマンションを建築して、人に貸していた。こうした不動産の場合は相続人が単に相続するだけでは、賃借人との関係から何か問題がありそうな気がする。名義変更(登記)を含めて、問題のないように進めて行くにはどうすればよいのか。

 

【対応方法】
→こうした場合はアパートやマンションの相続登記をした上で賃借人に連絡し、賃貸借契約書の貸主を相続人に変更した新たな契約書を作成することが望まれます。また家賃を金融口座に振り込みしてもらっている場合は、その口座も相続人名義に変更して振り込んでもらう必要があります。

《相談事例4》
遺産の多くを売却し、換金(換価)してから相続人で分割したいと思っているが可能か。
遺産の種類が不動産(土地・建物)だけでなく、株式や債券、ゴルフ場会員権、車、ヨットなど多岐にわたっているのだが、それらをできるだけ売却して換金(換価)してから相続人で分割するようにしたい。そうした手続きも含めてお願いすることは可能なのか。

 

【対応方法】
→原則的には可能ですが、中には短期間で換金(換価)が難しいものがある場合もあります。当相談所の専門家のネットワークを通じてできるだけご要望に沿えるようにしたいと思いますが、そうしたことも含めて対策を検討するためまずはいろいろご相談させていただきたいと思います。

 《相談事例5》
相続人の多くが遠方でしかもばらばらに住んでいるのだが、対応してもらえるのか。
誰が相続人かははっきりしていて、どこに住んでいるかもわかっているが、みな遠方でばらばらである。中には最近疎遠になっていて、あまり話をしていない人もいる。こうした場合はいろいろな手続きがそんなに簡単には済まないと思うのだが、それでも問題なく対応してもらえるのか。

 

【対応方法】
→遠方でも連絡がつき、電話や郵送等で手続きにご協力いただける場合は問題ありません。必要があれば出張させていただきますが、戸籍や住民票等の公的書類の請求やほとんどの金融機関の手続きは郵送での対応が可能であり、また登記手続きもオンライン申請できます。ですから遠方でも十分に対応可能です。

 《相談事例6》
海外に在住している相続人がいるのだが、こうした人でも手続きは可能なのか。
相続人の中に長年海外に住んでいて、しかもめったに帰国することのない者がいる。日本国籍はあるものの、住民票はもちろんない。相続手続きにはいろいろな公的書類が必要と思うが、普通の日本人と同じようには進められないのではないか。こうした場合でも、手続きをスムーズに行うことができるのか。

 

【対応方法】
→海外在住者でも基本的な相続手続きは日本に住んでいる人と同じで実印や印鑑証明書などが必要となりますが、それらが得られないこともあります。それに代わるものとして在住国の日本領事館等で本人の署名や拇印であることを証明する書類の取得が必要ですが、そうしたものを揃えられれば手続きはできます。

 《相談事例7》
相続人の中に面識のない人がいて、住所もわからず困っている。どうすればよいのか。
誰が相続人かの確認をしていたところ、その中にほとんど面識がなくしかも住所や電話番号もわからない人がいて、困っている。これでは話し合いどころか連絡のしようもない。これは遺産分割協議などの相続手続き以前の問題だと思うが、どうすればよいのか。相談すれば何か良い方法でもあるのか。

 

【対応方法】
→たしかに住所も電話番号もわからないと、連絡や話し合いができません。こうした場合まずは戸籍を取得し、そこからたどってその相続人の住所を調べて確定させる必要があります。その上で書面により相続が発生していることを連絡し、状況を説明して協力を要請するという手順で進めることになります。

 《相談事例8》
相続人の中に未成年者が含まれる場合、相続手続きはどうすればよいのか。
相続人の中に未成年者が含まれる場合、成年者と同じような手続きは取れないと思うがどうすればよいのか。相続人に親がいないとか、あるいは相続人が親子だとこうしたケースはよくあるのではないか。後者の場合は親権を持つ親が、子供の相続分についても自分の意思や都合で勝手に決められるのか。

 

【対応方法】
→未成年者は遺産分割協議には参加できません。一般的には法定代理人である父または母が代わりに行うことになりますが、その法定代理人も相続人の一人である場合は利害が対立することになるため、特別代理人を新たに選任することを家庭裁判所に請求し、その上で遺産分割協議を行わなければなりません。

 《相談事例9》
相続人が認知症となり判断能力を失くしている。この場合、遺産分割協議はどうなるのか。
相続人がアルツハイマー病で認知症となり、記憶や判断能力を失くしてしまった。遺産分割協議にも参加できないような状態である。代理人を立てるとしても誰にすればよいのか、またどういう手続きをすればよいのかわからない。仮に相続は無事に済ませたとしても、その後の財産管理のことも不安である。

 

【対応方法】
→判断能力の程度にもよるのですが、前項の未成年者の場合と同様に意思能力のない相続人に代わって遺産分割協議に参加できる代理人が必要となります。そこでまず家庭裁判所に成年後見制度にもとづき、成年後見人の選任申請を行います。選任までは一定の日数がかかりますので、早めのご相談が望まれます。

 《相談事例10》
相続人の中に行方不明者がいて、生死もはっきりしない。手続きを進められるのか。
複数いる相続人の中に、行方のわからない者がいてしかも生死もはっきりしない。こうした場合にその相続人を除いて、相続手続きをすることはできないのか。もしできないとしたら、誰がその意思を代弁して遺産分割協議などに参加するのか。またその手続きはどのように進められるのか。

 

【対応方法】
→相続人の中に死亡したことがが明確ではない行方不明者などがいる場合は、相続自体の権利は消失していないため、代わりに不在者財産管理人を選任してする手続きを進める必要があります。その不在者財産管理人が相続人に代わって当事者となり、遺産分割協議に参加して手続きを進めることになります。